韓国の漢方を日本へ持ち込みするとき、量と成分で気をつけること
執筆 KCODI医療通訳チーム · 日本語デスク更新日 · 7 分で読めます
韓医院で脈を診てもらい、体質に合わせたダイエット漢方を処方してもらった。受付で「3か月分まとめると割安ですよ」と言われ、うなずきかけて、ふと不安になる。これ、日本に持って帰れるのだろうか。
「韓国 漢方 持ち込み」で調べている方の疑問は、だいたいこの場面から始まります。結論から言うと、自分で使う分を決まった量の範囲で持ち帰ることはできます。ただし、量、成分、運び方の3つに決まりと注意点があります。
この記事は、日本の税関と厚生労働省が公開している情報をもとにまとめています。制度は変わることがあるので、出発前に公式ページも確認してください。
持ち込める量は「自分で使う1〜2か月分」が目安です
韓医院で処方される漢方薬は、日本では医薬品として扱われます。海外から医薬品を持ち帰ることは「個人輸入」にあたり、自分で使う場合に限って、一定の量までは税関の確認だけで通れます。
| 区分 | 数量の範囲 | 漢方での考え方 |
|---|---|---|
| 処方せん薬・毒薬・劇薬 | 用法用量からみて1か月分以内 | 判断に迷う処方は、こちらに合わせると安全 |
| それ以外の医薬品 | 用法用量からみて2か月分以内 | 一般的な漢方薬の目安 |
| 外用剤(湿布・軟膏など) | 標準サイズで1品目24個以内 | 韓方の湿布や軟膏 |
| 化粧品 | 標準サイズで1品目24個以内 | 韓方コスメ |
この量を超える場合は、事前に地方厚生局で「輸入確認証」を取る手続きが必要になります。旅行者が現実的にできる手続きではないので、量は範囲内に収めるのが基本です。また、持ち帰った薬を家族や友人に譲ること、売ることは認められていません。頼まれた分をまとめて買うのは避けてください。
量より先に確認したいのは、成分です
量が範囲内でも、成分によっては持ち込めません。税関は、ワシントン条約の対象になる動植物を使った漢方薬を、持ち込めなかった品物の代表例として挙げています。
- じゃこう(麝香)、熊胆、虎骨、木香など。 ワシントン条約の対象で、輸出国の許可書などがなければ持ち込めません。滋養強壮をうたう高価な丸薬に入っていることがあります。
- 麻黄(マオウ)。 韓国のダイエット漢方によく使われる生薬で、エフェドリンを含みます。日本の市販の漢方薬にも使われていますが、動悸、不眠、血圧の上昇が出る方がいます。高血圧、心臓や甲状腺の病気がある方は、必ず韓医師に伝えてください。
- 成分が分からないもの。 自己判断で使うと重い健康被害のおそれがある成分は、量に関係なく持ち込めないことがあります。中身を説明できない薬は、税関でも、体調を崩して日本の病院に行ったときも困ります。

パウチの漢方は重い。荷造りの現実
韓国の漢方薬は、煎じた液をパウチに詰めた形が主流です。1包が100ミリリットル前後で、1日2〜3包。1か月分になると、箱で数キロの重さになります。
- 国際線の機内持ち込みは、液体は100ミリリットル以下の容器に入れ、透明な袋にまとめる決まりがあります。パウチはこの量を超えることが多いので、預け荷物に入れます。
- パウチは気圧と衝撃で破れることがあります。箱のまま、さらに袋で二重に包み、スーツケースの中央に入れます。
- 預け荷物の重量制限を先に確認します。LCCでは追加料金になることがあります。
- 液体が難しい方は、丸薬や粉のタイプにできるか韓医院に聞いてみてください。軽く、常温で持ち運べます。
- 夏場は、ホテルの冷蔵庫に入れておき、帰国の日に取り出します。
受け取りまでの時間にも注意が必要です。煎じ薬は処方してから作るため、当日に受け取れず、翌日以降の受け取りや配送になる院が多くあります。帰国の前日に診察を入れると、間に合いません。
「日本に送りますよ」と言われたら
韓医院から、日本の自宅へ国際郵便で送ると提案されることがあります。荷物は軽くなりますが、郵送でも個人輸入であることは変わりません。数量の範囲は同じで、税関で中身の確認のために止まることもあります。
2か月目以降の分を追加で送ってもらう方もいます。その場合も1回ごとの量が範囲内であること、自分で使うものであることが前提です。送り状の品名と、先ほどの生薬名のメモがあると、問い合わせが来たときに説明しやすくなります。
国民生活センターや厚生労働省は、個人輸入した医薬品による健康被害に注意を呼びかけています。日本で承認された薬と違い、副作用が出たときの公的な救済制度の対象になりません。体調に変化があれば服用を止め、生薬名のメモを持って医療機関を受診してください。
診察室で、通訳がかならず伝えていること
韓医院の診察は、脈、舌、お腹の状態、生活習慣の問診で進みます。ここで伝えきれないと危ないのが、持病と、いま飲んでいる薬です。ピル、抗うつ薬、甲状腺の薬、血圧の薬。日本語の薬の名前は、韓医師にはそのままでは伝わりません。
KCODIの医療通訳は、お薬手帳の内容を一般名に直して伝えます。妊娠中、授乳中、妊娠の可能性がある方は、必ず最初に申告してください。飲み方、飲み合わせ、やめるべき症状も、日本語でメモにしてお渡しします。
韓国のダイエット漢方の料金目安は1か月分の単位で載せています。まとめ買いの割引に引かれても、まずは持ち帰れる量の範囲で始めて、体に合うかを確かめるのが安全です。
漢方のための渡韓は、日帰りでもできます
診察そのものは30分から1時間ほどで終わります。薬の受け取りを考えて、到着した日に診察、翌日以降に受け取り、という日程が組みやすいです。滞在中に鍼・チュナ治療を受ける方もいます。
ほかの施術と組み合わせる方も多くいます。美容施術と同じ日程に入れるなら、韓国整形ツアーの選び方の確認リストも役に立ちます。韓方全体の案内は韓国の漢方・韓医院のページに、相談の入口は3分の無料マッチングにあります。


